磯の食材

いきなりですが真冬の磯です(2005.01.30)、磯は冬が旬で
まるで春のように花盛り、この写真にも数え切れないほどの
生物がいてその多くがとても美味しい食材でちょっと詳しい人
だったら「どごよぉこれ!」と尋問されそうな素晴らしい光景
です。何種類あるか解ります?10種類以上知っていたら
「あんたどごの人?」です。


まずはこれ、潮溜まりの中で石やイソギンチャクと一緒にいる
丸っこいイソツブ、正式にはクボガイ?、茹でて爪楊枝でひっばり
出して食べます。小料理屋などにある「シッタカ」に良く似ています。
知内町民だったら子供のときに一度は獲って食べたはず、写真右下
はカラスガイとかマルゴと呼ばれるムール貝もどきが、これも食べら
れるけどあまり・・。イソツブには必ずヤドカリが混じってて間違えて
獲るとみんな「なーんだ」と捨てしまう、ヤドカリがツブより旨い
ことを知る人は少ない。


岩にへばりついてる三角すい型の貝でヘタコとか呼ばれてますが
正式にはベッコウガサ、強力に岩にくっ付いて形状的にも非常に
剥しにくいので獲る人はあまりいません、でもこれ生でも煮ても
焼いても旨くて最近ちょっと人気・・って自分の仲間だけか。


何か解ります?わりと一般的に出回っているフノリです、でも
こうして見るとゲテモノ的、冬が旬で育ちすぎると硬くなります。


黄色っぽい2種類の海草があります、解ったら「あんた何もん?」ですが
太目のボサボサしてるのがなんとあのヒジキです、信じられます?
こんな所にこんな風に生えるなんて、よく食べるけど元の姿は誰も知ら
ない・・。ヒジキに混ざって同色だけど細くて短目の海草があります
(写真の中央のヒジキの手前)これはマツモ、といっても淡水の金魚用
のとは全く別種でお吸い物にするときれいな緑色になっていいダシが
でて激旨、ヒジキは大きく育つ春が旬でマツモは冬が旬です。


そうしてこれ、だんだん解りにくくなりますが冬の磯の大蛇じゃなくて王者!
イワノリです、1番目の写真の左側の黒いのは全部これ。漢字で海苔と
書きますが長さ2〜30cmほどのひも状に生えてるのでなんで苔なのか
ネーミングは疑問。このイワノリをそのまま焼いて食べたり味噌汁や鍋の
具にしたりしますが、やっぱり刻んですいて干したのがなってたって一番
旨い、アサクサノリは偉い!あんな面倒な加工方を考えた人は相当な
食通と思える。一般の海苔とこのイワノリで作った海苔では別種と思え
るほど味が違う海峡ものはやっぱり旨い!風味豊かで特有の甘み
があって、軽くあぶってしょう油を付けてご飯にのせようものなら・・
もう考えただけでゴックンです。

以上、冬の磯の名物を幾つか紹介しました、まだまだ他にフジ
ツボ・カメノテ・コンブ・ワカメなどたくさんありますが取り合えず。
でもこれを見て食べたくなって獲りに行っちゃ駄目ですよぉ、
知内町では全部禁漁ですからねぇ、捕まりますよぉ、
とってもいいのは写真だけ・・。


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