そば打ちしてました

雪が多く釣りにならないので例年になく
今年はそば打ちばかりしております。
そば打ちに体がなじんだのか何日か
すると無性に打ちたくなる、家族も食べ
飽きたみたいだし困ったもんです。




手打そば900g・6人前(2005.3.6)

ちょっと上達しました、「やっと食えるそばになった」感じです。

上達その1、伸し台
いつも食卓で打ってたのですが伸し棒の両端がぶつかる
ので変だなぁっと思い棒とテーブルの隙間を見たら食卓の
中央が凹んでました、「こりゃいかん、良い打ち台はないか」
と試しに座敷にあった無垢材で厚さ7cmの座卓を使ったら
がたつかないし伸びること伸びること、「なぁーんだ伸しって
楽だったんだ」となりました、伸し台は重要です。

上達その2、伸し棒
家にあった直径5cmほどの棒を使ってましたが短いし
使い勝手がよくないので直径3cmの樫に変えてみました
少し重いけど仕上げがとても楽になりました、ついでに
朴の棒も使ってみました軽くて角出しが楽です、
伸し棒は選んで使え、と思いました。

上達その3、まな板
かなり使い込んだまな板を代用してましたが、面が凸凹してる
のと幅がどうしても足りないが嫌になって大きめの幅30cmの
に取り替えました、刃渡りの長い麺切り包丁がぴったりと接地
するので切り残しがなくちゃんと切れます
真っ平で幅広のまな板は必需品です。

上達その4、麺切り包丁
そばを切っててとても気になるのがそばが包丁にくっ付くこと
これって困るんですよねぇ、「そばを切っても歯は減らない」と
思い包丁は何年もそのままだったのですが磨いでみました、
気持ち良く「スパッ」っと切れてそばが付かない、で味をしめて
大きくて重いのに変えてみたのですが最初は勝手が違いちょ
っと苦戦でした、しかも刃金が大きく硬くて磨ぐのもすごい大変、
包丁磨ぎも修行でした、でも慣れるとすごい何というか心地よく
そばが切れて無心になれます、良い包丁は邪念が消えて
すごい集中できます。

上達その5、練り
順番的に逆ですがこれがそば練りの奥深さです、どんなに
伸し台・伸し棒・まな板・包丁を駆使して細く長い麺に仕上げ
ても茹でると切れてしまう、もう悩みました「何が悪いんじゃ!」
っと、練りだったのです練りの仕上げに「菊練り」という重要な
工程があるのですが目的も知らずに適当にすると切れやすく
みすぼらしいそばになります、その目的と技法を知ったときは
目から鱗がバラバラ落ちて心が軽くなりました。

上達その6、そば粉
「そばの味はそば粉で決まる」、たしかにそんな気がします
風味のない悪いそば粉で旨いそばなんてどんな名人にも
できるわけがない、打ち方で見た目や食感は変るけど元々の
味はあまり変らない、たしかにそんな風です。最初は適当な
そば粉を使ってましたが打つたびに水の量・仕上がり・風味が
変るので函館にある小さな製粉所から直接仕入れることに
しました、安くて品もいいので「いつでもばらつきがなく均一で
すごいなぁと感心してます」と話したら「四季で変る蕎麦の実
や気温や湿度、異なる条件でも同じそば粉に仕上げる、
それが一番大変なんです」と言ってました、あぁ職人なり。

上達その7、そば折り
なんだかんだと書きましたが、要はそば折りなんです、
もう一度写真をよーく見て下さい、話しにあった座卓や
包丁やまな板もありますが打ったそばが大層立派な
折りに入ってます、「折りがどうした?」と言われそう
ですが、良く見るとこの折り淵が2段になっています、
蓋付きなんです、しかも2段の重箱のような作り
こんなの多分売ってないと思います。

そばを食べて感心した方が何十年も寝かせた道南の
杉材で作ってくれました、「これに入れたら匂いも付か
ないしそばも日持ちするぞ」と、確かにそうです長く寝
かせた杉は匂いもなく通気の関係か打ったそばを2・3
日置いても悪くなりません、先日も「そばが食いたい」と
いう人にこの折りに入れて届けたら「なんと立派な折りだ」
とほめられた、中も見ないで喜ばれるのは初めてだった。




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